州によってかかる費用が違う
アメリカ留学を考える上で、費用がどの程度かかるのかは大きな問題です。学費や住居費、生活費については、実は州によってかなりの格差があります。
州によって学費が異なる
有名な大学がそろっているニューヨーク州やボストン州、カリフォルニア州などでは学費も全体的に高くなっていて、大学や大学院での留学を考えるとかなりの予算を用意しなければなりません。
それに比べると内陸にある州は比較的安い傾向にあるので、4年間大学に通おうと思っても学費を工面できる可能性は高くなるでしょう。
州によって居住費も異なる
一方、住居費も留学中にかかる費用としてはかなり大きなウェイトを占めます。州ごとの違いだけでなく、州の中での格差もかなり大きいので一概には言えませんが、有名な都市の周辺ともなると当然住居費は高くなります。
大学の場合は留学生が寮を使えることが多いですが、寮費も周りの賃貸物件の価格水準に合わせて高くなっていることが多いので気をつけなければなりません。
短期留学でホームステイを利用する費用も、もちろん相場が違います。また、ホームステイのときには受け入れ先があるかが問題になりがちですが、教育に力を入れているカリフォルニア州やボストン州などでは受け入れ先も見つかりやすいのが現状です。
州によって住んでいる人の傾向が違う
アメリカ留学中に学生同士で仲良くなって遊びたい、地域のボランティア活動に参加して人々とのコミュニケーションを図りたいといった希望を持っている人もいるでしょう。
アメリカは州ごとで人々の考え方の違いも大きく、自治が認められている影響で州の運営方針に同調している人が大半を占めている傾向にあります。この違いを理解する上でよく引き合いに出されるのが、東と西と南では傾向が異なっているというものです。
効率主義や実力主義の考えが浸透していて、競争社会の中で本当に力のある人が成功していくという構図が根強いのが東側にある州の一般的な傾向。学生同士はライバルという意識を持つことが多く、互いに切磋琢磨しながら上を目指していきたいという人に向いています。実力を重視している影響で貧富の差が生じやすいのも特徴で、ボランティア活動に勤しみたいと考えている人も機会が豊富にあるでしょう。
西海岸は陽気な人が集まっているのが特徴で、分け隔てがない付き合いをする人が多くなっています。競争するよりも協力していこうという傾向が強く、留学生に対して偏見を持つようなこともありません。急いで成果を出すよりも面白さを重視する人も多く、突拍子もない発想から会社を立ち上げて成功している人もいます。代表例であるカリフォルニア州は刺激に溢れた日々を送りたいと考えている人に向いている地域と言えるでしょう。
南の方は陽気な雰囲気がある一方、外国人の流入率が比較的低いことから保守的な考えが強い人が多いのが特徴です。大学の中では留学生を受け入れる雰囲気がありますが、外に出ると偏見を持たれることもないわけではありません。その現実を目の当たりにしてこれから自分の行き方をどうするべきか考えたいと思っている人には、テキサス州やフロリダ州などが適しているでしょう。
どの地域にするかで生活環境が違う
留学中の生活環境も大切にしておきたいポイントです。
ニューヨーク州やイリノイ州などの東海岸や北側の州では冬にはマイナス30度くらいまで低下することもあるため、厳しい冬を乗り越えなければなりません。
それに対してカリフォルニア州などの西側では春先から秋頃までは晴れ続きになり、冬は雨ばかりで気温が氷点下になることもあまりないので生活しやすいでしょう。
フロリダ州などの南側も夏は蒸し暑くなりますが、冬に気温があまり下がらないので快適に過ごせるのは確かです。このような生活環境も地域によって違うので、自分なりに過ごしやすいところを選びましょう。
おわりに
アメリカは人口3億人以上、面積983.4万平方キロメートルと、非常に大きな国です。州によって気候も人々の雰囲気も物価も差があって当然。「アメリカ留学」をひとくくりにせず、州ごとの違いをよく調べた上で留学先を決めることをおすすめします。