ノルウェーはスカンディナヴィア半島に位置する国で、北ヨーロッパ独特の景観や風土などから人気の留学先です。では、留学のために平均どの程度の費用がかかるのでしょうか。期間ごとに留学する際の注意事項を紹介します。
ノルウェーが留学先として人気な2大理由
オーロラ、白夜、日本にない景色に出会える
ノルウェーは高緯度にある国、ということもあり独特の風土があります。特に有名なのが、冬に見られることのあるオーロラ、という気象現象です。他には一日中太陽が沈まない白夜という現象が起こることでも知られ、なかなか出会えない景色を求めて旅行先、留学先として人気のある国です。
教育への高い関心
教育にも力を入れており、大学や大学院などの教育機関に通う学費はゼロである、というのは特徴的なのではないでしょうか。日本からの留学生であっても正規の留学生であれば、この制度は適用されます。ですので、ノルウェーでの留学生生活では学費に頭を悩ませる必要はありません。
ただし、外国人向けの語学学校の場合は話が変わります。語学学校は月額平均で15万円程度の学費を見込む必要があることについては知っていなければならないでしょう。
しかし、語学学校は40時間程度のカリキュラムで構成されていることが多く、語学学校のために学費を払わなければならないのは1月程度、それ以降に勉強のため大学に通う場合であればもちろん大学の学費はゼロとなります。
語学学校に通うにしても、長期のスパンで留学を考えることで同時に学位の取得まで見込んで大学にも通うことで、学費に関してはお得に生活出来るようになるでしょう。また、日本とノルウェーで共同で作っている基金から奨学金を借りることが出来ますので、留学する大学や日本から派遣してくれる組織によって支援してくれる制度があることも覚えておきましょう。
大学や大学院の卒業を目標にしっかりと勉強するなら、ノルウェーでの留学はかなり有用な選択肢であると言えます。
ノルウェーでの生活費は多めに見積もるのが吉
食費は高めになってしまうので注意が必要
そんなノルウェーですが、暮らしていくには少し多めに生活費を見積もらなければなりません。物価が高く、食料品や日用品などにかかる費用が高くついてしまうのです。というのも、ノルウェーは消費税をはじめとした様々な税率が高めに設定されています。1月の食費、消耗品代は日本円で12万円程度と考えておいたほうがいいでしょう。
また、外食はさらに高コストとなります。可能な限り、自炊で済ませることが安く暮らしていくコツです。ノルウェーは酒税も高く、お酒が関わる交際費に関してはびっくりするような額になることもあります。お酒が好きならさらに生活費は高くなっていくでしょう。
居住費には差がある
ノルウェーの住宅事情に関しては、かかる費用はその住み方や物件によってかなり差があります。例えば、大学の寮に住むというのであれば周囲に同じような留学生がいるので心強い面もありますが、大学が管理する寮の場合、一ヶ月あたり20万円かかる場合もあります。
一方、大学が管理する寮ではないシェアハウスなどでは、月7万円程度の家賃で暮らすことが出来ますが、大学から斡旋されないので自身で問い合わせて空き物件を探さなければならず、大学との立地関係などは保証されないということは知っておかなければなりません。
安く住むためには我慢できる、そんな生活環境であれば大学が管理していない物件に決めるのもいいでしょう。
交通費はどれくらいかかるのか
ノルウェーと日本を行き来する費用は、LCCなどを利用して抑えたとしても8万円程度であるといいます。そうでなければ20万円程度かかることもあり、同じエコノミークラスであっても航空会社によって差が出ることもあります。
もともと人気旅行先なうえ、オーロラが見られる冬の時期は時に人気路線の予約が取れなくなってしまうこともあります。1年以上の長い期間で留学することを考えるならば、日本に帰る時期を考えるか、予定が分かった時点で安価なチケットを利用出来るでしょう。
一方ノルウェー国内の移動は、オスロ・パスというチケットがあれば移動は均一料金で行うことが出来ますので、ノルウェー到着後や普段の留学生活では交通費を気にする必要は無いでしょう。
ノルウェーで安心して留学生活を送るために
とはいえ、知らない土地で生活する際は不安が様々付いて回ることでしょう。
何が起こるか分かりませんから留学先での有事に備えて保険をかけておくことも時には必要です。留学保険という保険商品は、留学先におけるケガや病気、窃盗などの犯罪被害にあった場合に補償してくれる保険です。掛け金を支払うことで留学期間のトラブルに関して様々な補償をしてくれます。掛け金にもよりますが、多くは最大2年の補償期間で1回につき最大10万円の補償が得られるのです。
ノルウェーは治安が良いと言われており、犯罪に出会う機会は少ないかもしれませんが、犯罪被害だけが補償対象ではなく幅広い補償が得られるので安心です。予算を圧迫してしまうことが懸念されますが、生活費に加えて安心のために保険料を支払うことを考えておいてください。
まとめ
オーロラ、白夜など日本では一生見ることができない景色を見ることができるノルウェー。教育にも手厚いサポートがあるので、異国で見知らぬ世界に出会いながらしっかり学習に集中したい方にはおすすめです。
国によって税金に大きな差があることを体感するのは、政治などに見識や興味を広げる良い機会にもなるでしょう。費用は決して安い留学先とは言えませんが、安さだけじゃ得られない経験を得たい方にはおすすめの留学先です。