現在留学に向けて準備をしている方はもちろん、まだ留学に向けて準備をしていない方も「留学するにはたくさんのお金がかかるのではないか」と思っていませんか?実際、主な留学費用として「ビザ申請料金」、「航空チケット代」、「海外留学保険」、「学費」、「生活費」といった様々な費用が必要だと言われています。
留学費用はワーキングホリデー制度を活用して補うことが可能
もし、留学の目的が就労でなく勉学に励む場合は、日本にいるうちに1年間の生活費や留学費用を準備しておく必要があります。しかし、留学先で就労する意思がある場合は、就労によって留学先で学費や生活費を補うことが可能です。また、日本にいるうちに学費と生活費を1年分準備する必要がなくなるため、留学初期費用を抑えることができます。
節約してヨーロッパに留学する1つの選択肢として、留学先で就労しながら勉学に励む「ワーキングホリデー制度」の活用について紹介します。ワーキングホリデー制度とは、日本とワーキングホリデー協定を結んだ国で、18才~30才までの人を対象に、1年~2年の長期滞在が可能なビザを発行する制度です。
ビザを発行せずに留学先で就労した場合は、国による就労ルールをきちんと把握しておかないと罰せられる可能性があります。留学先で就労する意思がある場合は、不要なトラブルを避けるためにも、ワーキングホリデービザの取得は必須であると言えます。
では実際に、日本でワーキングホリデービザの発行が可能なヨーロッパ諸国から、3か国を比較し、国別の留学費用や、節約術、各国の事情について紹介していきます。
世界で3番目に留学生が多い国、フランスの留学事情
フランスは、ヨーロッパの中でもファッションや調理製菓など専門留学ができることから、世界で3番目に留学生が多い国だと言われています。
フランスに留学する場合、留学費用の目安はどれくらいになるのでしょうか。まず、在日フランス大使館によると、ビザ申請料金は無料で、申請書類は必要事項をきちんとクリアしていれば、前向きにビザを発行してくれるとのことです。
成田空港からシャルル・ド・ゴール空港までの航空チケット代の目安は、往復で約180,000円。また、海外留学保険をAIG損保で1年まで加入プランを選択した場合、費用の目安は約246,560円となります。日本にいるうちに留学先の就労場所を確保することは難しいため、3ヶ月間かけて就労先を探すことを想定すると、3ヶ月分の生活費を日本で用意する必要があります。
フランスで1日2食つきのホームステイをした場合は3ヶ月で約600,000円、語学学校に通う場合は入学申請料などの諸費用を含み、約500,000円が目安だと言われています。つまり、フランスへの留学初期費用の目安は約1,600,000円と考えて良さそうです。国別で比較すると留学費用が高いのが特徴です。
留学費用が高いため、留学費用を節約するためには、日本食レストランやカフェの店員、みやげ物屋の店員、日系ショップの店員など、フランスで比較的見つけやすい仕事で短時間アルバイトをする必要があります。また、留学中は自炊することで食費を抑える方法もあります。
ヨーロッパの中でも特に物価の安い国、ポルトガルの留学事情
ポルトガルは、ヨーロッパの中でも特に物価の安い国のため、国別に比較しても留学費用を抑えられる国だと言われています。しかし、首都リスボン中心部あたりで生活した場合は、他のヨーロッパ国と比較しても物価がさほど変わりありません。
ビザ申請料金はフランスと同様無料で発行可能で、成田空港からポルテラ空港までの航空チケットおよび海外留学保険の総額は約300,000円と言われています。ただし、ポルトガルのワーキングホリデービザが下りるためには、約2,000,000円の資金証明が必要になるので注意が必要です。
フランスと同様ポルトガルでも、日本にいるうちに就労場所を確保することは難しいため、3ヶ月間かけて就労先を探すことを計画しておく必要があります。首都リスボンで生活した場合は3ヶ月で約300,000円、語学学校に通う場合は入学申請料などの諸費用を含み、約450,000円が目安だと言われています。つまり、ポルトガルへの留学初期費用の目安は約1,050,000円と考えて良さそうです。
もし、ポルトガルでより留学費用を抑えたい場合は、国自体の物価は安いため、居住地をポルトガル郊外で探してみることを提案します。
安心して留学できる環境が整った国、デンマークの留学事情
デンマークは、ヨーロッパの中でも特に安心して留学できる環境が整った国だと言われています。例えば、デンマーク発祥の教育機関「フォルケホイスコーレ」は、17歳以上の大人向け教育機関で、国籍・人種・宗教を問わず入学できます。ここでは、学校の敷地内で勉強と食事、生活する場所を確保することができるのです。
デンマーク大使館によると、ビザ申請料金は先述した2か国と同様無料で発行可能で、成田空港からコペンハーゲン空港までの航空チケットおよび海外留学保険の総額は約400,000円と言われています。デンマークのワーキングホリデービザについては、就労可能期間は最大6ヶ月間のため、就労できても期間が短い且つ就労することができないことを想定して、留学初期費用を抑える工夫をすることが大切です。
デンマークは国別に比較しても物価が高く、首都コペンハーゲンで学校に通わず生活した場合の目安は、通常毎月160,000円~200,000円と言われています。しかし、フォルケホイスコーレに入学できると、生活費と「語学学校費用」込みで毎月120,000円~160,000円で生活できると言われており、留学初期費用を抑えることができます。
デンマークで留学費用を節約したい場合は、フォルケホイスコーレに入学できるように日本で準備しておきましょう。
まとめ
今回は、ヨーロッパに留学したい人向けに、人気留学先の留学費用や留学事情を比較して紹介しました。ワーキングホリデー制度を使うことを前提に、1)フランス 2)ポルトガル 3)デンマーク のそれぞれの事情を踏まえ、初期費用を抑えて留学を実現できるよう参考にしてくてください。