海外に行くためには、必ずパスポートが必要です。
では、パスポートって、そもそも何なのでしょうか。
正式には、「国際的に通用する全世界共通の身分証明書」であり、日本の場合は、日本国政府によって発行される渡航文書のことなのです。
パスポートは、国を越えて移動する際に必要なもので、ビザ(査証)とは、パスポートに記入ないし貼付されるもので、渡航予定国と渡航目的や期間によってビザの必要が決まっています。 つまり、ビザとは、渡航予定国の政府による入国推薦状であって、日本国政府が発行するものではないのに対し、パスポートは日本国政府が、所持者(国民)の「渡航を認め」「国籍を有することを証明」し、渡航先の国に対して「人身保護を要請する」ための書類なのです。
そのため、パスポートは、日本国民の証であり、政府からの「我々の国民ですよ」という証明書ですので、海外に行くときには非常に大切なものなのです。
では、そんな重要なパスポートを初めて取る方のために、どのようにして取ればよいかを簡単にお伝えしたいと思います。
もし、パスポート申請に関して、更に詳細を知りたい方は、外務省のサイト(https://www.mofa.go.jp)でご確認ください。また、それでもわからない点に関しては、各都道府県のパスポート申請窓口にご連絡ください。
●まずは書類を揃えましょう!
パスポートを初めて申請するためには以下の書類が必要となります。
(1)一般旅券発給申請書 1通
申請書はパスポート申請窓口で入手してください。(ダウンロード申請書は海外で申請する方のみ有効です)
申請書は5年有効なパスポート申請用と10年有効なパスポート申請用の2種類に分けられています。 ただし、20歳未満の方は、5年有効なパスポートしか申請できませんので、小さなお子さんのパスポートは常に5年有効のものとなります!
(2)戸籍謄本(または戸籍抄本) 1通
申請日前6カ月以内に作成されたものをご用意ください。
(3)住民票の写し 1通(基本的には不要)
住民登録をされている方は、住基ネットにより住所が確認できるため、住民票の提出は省略できます。
(4)写真 1枚(申請日前6カ月以内に撮影されたもの)
パスポート写真はお近くの写真館でも街中にあるスピード写真でも特に問題ありませんが、スピード写真で撮影する場合はパスポート申請用写真の規格を満たしているかをご自身でご確認ください。
・顔の位置・表情にご注意
前髪や眼鏡の縁などで眉や目元、顔の輪郭が隠れていないこと、帽子をかぶっていないこと、ヘアバンドなどで頭髪を覆っていないことなどを確認してください。 なお、必要以上に笑ったり、歯を見せたりすると承認されないことがあるのでご注意を。
・サイズ・背景に注意
基本的には、スピード写真でもパスポート用の規格に合わせたサイズが選択できるので特に問題ないと思いますが、正面を向いたもので、頭頂からあごまでが34±2mmと決まっています。スピード写真ではサイズは機械が自動で調整してくれます。背景は無背景(無地で淡い色)でなければなりません。
・スピード写真なら撮影後にすぐに確認すること
鮮明であること(焦点が合っていること)、明るさやコントラストが適切であること、影がないこと、背景と服装の色が同じでないこと、眼鏡のレンズに光が反射していないこと、目や輪郭などが隠れていないことを確認してください。 もし、問題があれば、撮り直しボタンで再度撮影を行いましょう。
ちなみに、撮影したパスポート用写真はその場でカットすることは避けてください。 カット寸法の間違いを防ぐためにもそのままパスポートセンターへ持ち込みましょう。
また、写真の裏面には申請者の氏名を記入することを忘れずに!
(5)申請者の本人確認ができる書類 (すべて原本に限ります)
【1点で良い書類】
・運転免許証
・船員手帳など
【2点必要な書類】
(A)と(B)の各1点、又は(A)から2点が必要です。
学生証、会社の身分証明書、公の機関が発行した資格証明書等
●申請しましょう!
必要な書類が全部そろったら、住民登録をしている都道府県のパスポート申請窓口(パスポートセンター)に申請しに行きましょう!
申請から受領までに、通常、土・日・休日を除いた営業日で7日程度かかりますので、早めの取得を心掛けてくださいね。
なお、未成年者(20歳未満の未婚者)の申請では以下のことをご注意ください。
・申請書裏面の「法定代理人署名」欄に親権者又は後見人の署名が必ず必要です。
・親権者又は後見人が遠隔地に在住し、申請書に署名ができない場合には、親権者本人又は後見人の署名のある同意書を提出する必要があります。
【申請書の代理提出について】
申請者が配偶者、二親等以内の親族、その他の代理人に依頼して申請書を提出する場合にも、申請書に申請者本人が記入しなければならない事項がございますのでご注意ください。
代理人についても、本人確認書類が必要となりますので、ご持参ください。 ただし、代理人による提出が認められない場合もありますので、ご注意ください。
なお、申請者が幼いお子さんの場合、ご自身で記入できない場合がございます。基本的には幼稚園児までは、サインは親権者が代筆できることになっています。
●受領しましょう!
パスポートの受領時は次のものを持って、本人が必ず交付窓口まで行かなければなりません。
(1)申請の時に渡された受理票(受領証)
(2)手数料(必要額の収入証紙及び収入印紙を受領証に貼付してください)
旅券の種類 都道府県収入証紙 収入印紙 計
10年間有効な旅券(20歳以上) 2,000円 14,000円 16,000円
5年間有効な旅券(12歳以上) 2,000円 9,000円 11,000円
5年間有効な旅券(12歳未満) 2,000円 4,000円 6,000円
(※)都道府県によっては、現金払いとしているところもありますので、詳しくはパスポート申請窓口にお問い合わせください。